タイではトランス脂肪酸が6ヵ月以内に禁止に。日本の対応は?

タイではトランス脂肪酸が6ヵ月以内に禁止に。日本の対応は?-yumiid.com 健康トリビア

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こんにちは!ヘルスコーチのYUMI(@yumiid/@you_me314)です。

トランス脂肪酸って聞いたことありますか?
マーガリンやショートニングに含まれていて、悪玉コレステロールを増やす危険な油です。
心疾患や動脈硬化につながるとして、数年前からニュースでたまに取り上げられていますよね。

このトランス脂肪酸、タイでは今月13日に、6ヵ月以内に使用を禁止になることが発表されました。
タイ保健省は、トランス脂肪酸を含む食品の製造・輸入・販売を2019年1月9日をもって禁止しています。
違反すると、なんと最大懲役2年の禁固刑か20,000バーツ(日本円66,000円)の罰金が課されます。

アメリカでも2020年までに使用が完全禁止となるようですが、公布されたのは2015年。
タイでは6ヵ月以内と急なことだったので、業界は対応にあくせくしているそうです。

ところで日本での対応はどうなっているんでしょう?

タイでは6ヵ月以内に使用禁止になったトランス脂肪酸、日本では?

そもそもトランス脂肪酸って何?

トランス脂肪酸は、油が固まった状態を保てるように水素を加えたものです。室内温度でも固まった状態でいられるので、加工品の保存期間を延ばしてくれます。スナック菓子やカップ麺の賞味期限は3年とか5年とか先だったりしますよね。これは、常温で液体になってしまう油を使っていたら実現できないことです。

生産コストも安価なので、パンや焼き菓子、ドーナッツ、スナックなど、加工品の大量生産に適しています。トランス脂肪酸は、加工品にサクサク感やしっとり感を与えてくれるものであり、油っぽさをなくしてくれます。

数多くの加工品に入っているトランス脂肪酸ですが、大量摂取すると悪玉コレステロール(LDL)を増加させます。LDLコレステロールは血管の内側に蓄積し、血管をつまらせてしまいます。
そのため、動脈硬化や心疾患のリスク増につながるといわれています。

それ以外にも、認知症のリスク増、免疫力の低下やアレルギーの悪化にも関係があることが分かってきています。

トランス脂肪酸は何に含まれているの?

トランス脂肪酸が含まれる食品-タイではトランス脂肪酸が6ヵ月以内に禁止に。日本の対応は?-yumiid.com

トランス脂肪酸はこんな食品に多く含まれています。

菓子
パン類
油脂
インスタント食品
マーガリン
マヨネーズ
ショートニング
ファットスプレッド
ファストフード
クリーム系製品

食品成分表示には「トランス脂肪酸」とは書かれていない。こんな記載に注意

トランス脂肪酸の難しい点は、「植物油」や「米油」のように成分表示に書かれていないことです。トランス脂肪酸は「トランス型二重結合」という構造の不飽和脂肪酸の総称であって、「トランス脂肪酸」という名前の油があるわけではないのです。

トランス脂肪酸には2種類あって、加工の過程で発生するものと、天然のものがあります。天然のものは、牛肉や羊肉、牛乳に微量に含まれています。

ではトランス脂肪酸が入っている場合は、食品成分表示に何と書かれているのでしょうか?こんな記載に注意してみてください。

・ショートニング
・ファットスプレッド
・植物油脂
・加工油脂
・食用精製加工油脂
・硬化油
・部分水素添加油脂

日本では各国に比べ表示規制が甘い

2018年7月時点で、日本ではトランス脂肪酸の含有量の表示義務はありません。

日本では規制が甘いので、「植物油」「サラダ油」と書いてあるものにもトランス脂肪酸が含まれていることがあります。

消費者庁は情報開示をするように推奨していますが、義務ではありません。

ちなみにアメリカや、近隣国の韓国、香港、台湾などでは、早々に表示義務を取り入れています。日本の対応はかなり遅れているといえるでしょう。

日本政府は楽観しているご様子

トランス脂肪酸については、農林水産省、消費者庁、内閣府の食品安全委員会など、各機関が調査をしてはいるようです。が、規制が設けられる気配はまだありません。

なぜならどこの機関のレポートでも「日本人のトランス脂肪酸摂取量は少ないから問題ない」と報告されているからです。

WHOはトランス脂肪酸の1日の摂取量を総エネルギー摂取量の1%未満にするように推奨しています。日本人の1日の摂取エネルギーの平均は1900kcalなので、1日約2g以下であれば推奨範囲内ということになります。

農林水産省は、日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量は1日の総エネルギーの0.44~0.47%と報告しています。また、食品安全委員会のレポートでは0.3%になっています。

日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、本当に少ないんでしょうか?

下記は、食品安全委員会が発表している国内に流通している食品のトランス脂肪酸含有量です。
おなじみの製品にたくさん含まれていることがわかります。

 

でも、例えばこんな食生活をしていたらどうでしょうか?

■朝ごはん

マーガリンとジャムを塗った食パン2枚に牛乳1杯

■昼ごはん

菓子パンとおにぎり1個ずつ

■おやつ

クッキー1箱

■夜ごはん

インスタントラーメン1杯

では、この中でトランス脂肪酸が含まれているものを、上記の表の平均値をとって計算してみます。

食品名 摂取量(g) トランス脂肪酸量(g)
朝ごはん 食パン2枚 100 0.16
朝ごはん マーガリン 10 0.7
朝ごはん 牛乳1杯 200 0.18
昼ごはん 菓子パン1個 100 0.2
おやつ クッキー1箱 80 1.44
夜ごはん インスタントラーメン 100 0.13
計 2.81

この日のトランス脂肪酸の摂取量は2.81gになるので、WHO推奨をオーバーしてしまいますね。

かなり偏った食生活に見えるかもしれませんが、忙しいとこんな食生活になっていることはないでしょうか?
もちろんこれは、その他の細かい摂取源は加味していません。加工品をよく食べるなら、実際はもっと摂っているかもしれません。

私は健康のことを何も知らなかった時、しょっちゅうこんな食生活をしていました(いや、これ以外にもっとおやつやジュースなども食べていました)。太らなければ、カロリーを取りすぎなければ、何を食べてもOKだと思っていましたから。

政府が誰に対して調査を取ったのかは分かりませんが、仕事や勉強に忙しくて食事に気を遣う余裕のない人は、気付かないうちにたくさん摂取しているんじゃないでしょうか?

特に日本の経済を支える働き世代。
3食コンビニということも珍しくないのでは?

日本人の食生活は、政府の調査で見えないところでもっと西洋化しているのではないか、と私は思います。

「トランス脂肪酸ゼロ」の表示書きがあってもゼロじゃないことも

消費者庁の方針によると、100g中に含まれるトランス脂肪酸が0.3g以下の場合は、ゼロと表示してもよいことになっています(2018年時点)。なので、「トランス脂肪酸ゼロ」「トランス脂肪酸フリー」といったマークがついている商品でも、トランス脂肪酸が全く含まれていないとは限らないのです。

アメリカはもっとひどくて、1食分(サービング)に含まれるトランス脂肪酸が0.5g以下の場合は、ゼロと表示してもいいことになっています。

この1食分(サービング)というのがトリッキーな部分です。

たとえばある製品で1サービングが小さじ2杯だとして、箱に10サービング分が入っているとします。1サービング中に0.5gのトランス脂肪酸が入っているとしたら、ひと箱には5gものトランス脂肪酸が入っているということになります。

勢いあまってひと箱全部食べてしまったとしたら、安全範囲とされる1日の摂取量2gを容易に超えてしまいます。

アメリカからの輸入品で「No Trans Fat」「Trans Fat Free」と書いてあっても、気を付ける必要があります。

国は私たちを守ってくれない

このように、各国で表示義務があったり禁止されつつある成分を、日本政府は今すぐにどうにかするということはなさそうです。

日本ではそもそも、トランス脂肪酸が何なのか、何に含まれていて、どういう危険性があるのか、まだまだ認知が行き届いていない印象です。

大手企業が出している食品は、何となく清潔で安心なイメージがありますよね。
何の知識もなければ、プラスチックのパッケージに入った食品であれば、安全だと思うものです。

そうして、安全値以上にトランス脂肪酸を摂っている人は少なくないと思います。
政府の調査では浮き彫りにならなくても。

子供はどうでしょうか?
広告に駆られて買ってもらったキャラもののクッキーやスナック。
親に知識がない限り、体に害になるものが入っているとは、知る由もないでしょう。

国は私たちの健康を守っちゃくれません。
自分の頭で考えて、口に入れるものを気を付けるしかないのです。

 

ではでは、成分表示に気を付けて、もっともっと健康に!

 

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