妊娠初期にたくさん運動すると妊娠糖尿病のリスクが下がる？最新の研究

こんにちは！
妊娠中＆産後専門トレーナーのYUMIです。

今回の記事では、「妊娠初期によりたくさん運動することで妊娠糖尿病のリスクを低減できるかもしれない」という最近発表された研究についてご紹介していきたいと思います。

この研究からは、
・妊娠糖尿病のリスクを低減するには、毎日どれくらい運動していいの？
・どんな運動をすればいいの？
といったヒントが得られます。

妊娠初期にたくさん運動すると妊娠糖尿病のリスクが下がる？最新の研究

この研究は、テネシー大学ノックスビル校の研究者たちによって、2,246人の妊婦を対象に行われた、2021年1月に出版されたばかりの新しいものです(1,2)。

そもそもの話なんですが、2,246人の妊婦さんに研究に協力してもらえたってかなりすごいです。通常、妊婦や子供を対象にした研究って少ないんです。なぜなら、研究によって妊娠がだめになったり、胎児に問題が生じたりといった倫理的な問題があるから。この研究は米国の病院兼保険機関であるカイザーパーマネンテと連携して、2000人以上の妊婦さんのデータを元にしています。

さて肝心な内容ですが、妊娠初期にもっと運動した妊婦さんは、妊娠糖尿病にかかるリスクが低かったというんですね。

通常では、100人中6～10人の妊婦さんが妊娠糖尿病にかかるそうなんですね。
ですが、この研究では1日最低38分運動すると、妊娠糖尿病にかかるケースが100人中たった2.1人に低減したとのこと。血糖値異常は100人中4.8人だそうです。

通常妊婦さんに進められてきた運動量よりも多い

注目ポイントは、妊娠糖尿病予防のメリットを得るには、通常妊婦さんの運動量としてすすめられてきた1日30分×5、週計150分(3)よりも若干多い、1日38分が必要ということなんですね。

1日38分どころか30分もできていない妊婦さんが多いと思います。
というか妊婦さんじゃなくても、1日30分×週5もまじめに運動できてる人って少ないんじゃないでしょうか。

そして、運動の強度ですが「moderate-intensity exercise」と書かれています。
つまり、中程度の強度の運動ということ。

中程度の強度って何やねんー！！
と思うかもしれませんね^^;

アメリカ心臓協会 (American Heart Association)によると、中程度の強度の運動とは、
・早歩き（少なくとも時速4キロで）
・水中エアロビクス
・ダンス（ボールルームまたは社交ダンス）
・ガーデニング
・テニス
・サイクリング（少なくとも時速16キロで）
と書かれています(3)。

テニスとサイクリングは妊婦さんにはリスクがあるとしても、早歩きくらいならできそうですよね！

ここに書かれているものでなくとも、息が少し上がるような運動なら中程度の強度といえます。

こちらの動画でも紹介していますが、中程度の強度の運動は「運動をしながら問題なく会話が出来る程度」です。

「会話はできるけど歌を歌うのはちょっとキツいかな」くらいを目安にすると良いと思われます。