産後ケア

腰痛の原因を作る体の使い方。こんな座り方・立ち方・動き方してない?

腰痛の原因を作る体の使い方。こんな座り方・立ち方・動き方してない?

腰痛の原因を作る体の使い方。こんな座り方・立ち方・動き方してない?

今回は腰痛の原因を作る体の使い方についてお話していきます。

妊娠中・産後のクライアントを相手にトレーニングをしているわけですが、特に産後のママは9割が何らかの腰痛を抱えています。

一般的に、腰痛が起こると腰のマッサージをしたり湿布をしたり、整体に通ったりするかと思います。しかし、それは症状を緩和するだけで、根源を取り除いていることにはなりません。

そもそもの根源を取り除かなければ、また同じ痛みがぶり返します。
症状を緩和するだけでは、傷口にバンドエイドを貼っているだけのようなものです。

そもそも傷がつかないようにはどうしたらいいのか、を考える必要があります。

腰痛が起こるのは、日々の体の使い方が大きく関係しています。

今ある状況は、自分の体の使い方の積み重ねの結果なのです。

筋肉は、負荷をかけ続けると肥大します。
同じように、腰も負荷をかけ続けると痛みが発症します。

では、腰に負荷をかけているものは何なんでしょうか?

私はオンラインクラスインスタLIVEの5分筋トレで、しつこく体の使い方についてレクチャーしています。日常の中で少し気を付けるようにしてから、腰痛がすっかりなくなったという声もお寄せいただいています。

では、無意識で普段しているどんな体の動かし方が、腰痛を作ってしまうのか見ていきましょう!

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まずは…私の腰痛歴

私自身も、長年腰痛を経験してきました。

それは、小学生の時に遡ります。

私は小学生の時からピアノコンクールなどに出るような、スパルタなピアノ教育を受けていました。学校の音楽祭では毎年伴奏係に選ばれ、小学校4年から中学校3年まで毎年ピアノを引いていました。歌ったことがありません(笑)

母は私を「音楽の道」に進ませたかったので、毎日最低1時間は「ピアノ室」にこもって練習させられました。

ピアノを習ったことがある方はご存じの通り、ピアノの椅子って背もたれがないんですよね。背もたれがある椅子でも、弾く時はもたれかかっちゃいけないんです。

なのであれに何時間も座っていなきゃいけないのは、結構疲れました。

練習の時は腰痛が発症し辛かったです。

小学生のくせに、練習後は母に腰のマッサージをしてもらっていました(ナマイキな…)。

でも今思うと、あの時の座り方は腰を反らせすぎた「スフィンクス座り」だったんですよね。「スフィンクス座り」とは何ぞや?についてはこの後説明していきます。

さて、今は運動もしているし体の使い方に気を付けているのでめったに腰痛はありません。妊娠中も幸い、腰痛にならないように色々と対策をしていたので、全くなりませんでした。

ですが、LAに来てからたまに出るようになったんですよね。

腰にだるさを感じたら仙腸関節ほぐしやストレッチをするので、酷い腰痛にはならないのですが、ある時、腰痛になる日の傾向に気付きました。

それは、腰痛が出るのって決まって車に長時間乗っていた日なんですね。

LAは車社会なので、ちょっと友達に会いにいくとか、ハイキングにいくとかで、1日1~2時間も車で移動することは少なくありません。

娘のために後部座席に座ることが多いのですが、後部座席は背もたれの角度が調節できないので、ついついお尻をズリズリと前に出して「仙骨座り」になってしまうんですね。

それにプラスして車の揺れが、仙腸関節をこわばらせて腰痛を発症する原因になっていたのです。

腰痛の原因を作る体の使い方。こんな座り方・立ち方・動き方してない?

では、腰痛を悪化させる体の使い方パターンを説明していきます。

1.背骨だけ曲げてモノを持ち上げる

背骨だけ曲げるクセ 腰痛の原因を作る体の使い方

腰痛持ちさんが無意識にやっているナンバーワンが、背骨だけ曲げるクセです。

このように背骨だけ曲げてモノを持ち上げることで、モノの重さを背骨だけが負担することになります。これにより腰の筋肉(脊柱起立筋)を使いすぎてしまい、筋肉が過緊張になり、腰痛につながります。

そもそも、背骨だけでは重いものを持てるようにはできていません。

ですのでモノを持ち上げる時は、脚の付け根の関節と膝の関節をしっかり曲げてあげる必要があります。これで、重さを分散させることができます。

正しい持ち方 腰痛の原因を作る体の使い方

正しい持ち方

重いモノを持ち上げる時だけではなく、子供が散らかしたおもちゃを何気なく拾うとき、食器棚の下の段からモノを取り出すとき、食洗器に食器を入れるとき、下に置いた洗濯物をほすときなど、無意識のうちに背骨だけ曲げていませんか?

それから、子供を抱っこするとき!!

必ず脚の付け根と膝を曲げましょう。

重いものの持ち上げ方 腰痛の原因を作る体の使い方

もちろん、この方が疲れます。
二つの関節を曲げなければならないので、いっぱい筋肉を使います。当然、背骨だけ曲げた方が楽です。

ですが、楽なやり方ばかりしていることが、腰を痛める原因をつくるのです。

脚の付け根と膝関節も曲げる動きを入れてあげるだけで、生活の中でもっとスクワットの動きを入れられますので、運動量を増やせるし、脚の筋肉もつくし、腰痛改善にもなって、一石三鳥です!

2.座り方

腰痛持ちさんがやりがちな座り姿勢が、この二つです。
・仙骨座り
・スフィンクス座り

仙骨座り

仙骨座り 腰痛の原因を作る体の使い方。

仙骨座りは画像のように、背もたれよりも少し手前に腰かけ、上半身を背もたれに持たれかけさせてしまう座り方です。

この姿勢の問題点は、座骨ではなく仙骨に座ってしまっているという点です。

仙骨座りと座骨座り 腰痛の原因を作る体の使い方。

腰を痛める原因の一つが、仙骨と腸骨の間にある「仙腸関節のこわばり」です(詳しくはこちらの投稿にまとめてあります)。

長時間この姿勢で座っていると仙骨に負担がかかり、仙腸関節の「あそび」がなくなり、それが腰の筋肉(脊柱起立筋)の過緊張につながり、腰痛を引き起こすという原理です。

この姿勢では、骨盤よりも肋骨が後ろにきてしまっています。

ちなみに、仙腸座りばかりしていることで骨盤底筋群が過緊張の状態になり、尿漏れが悪化することもあります。仙腸関節と骨盤底筋群は繋がっているからです。

腰痛、尿漏れがある方で、この座り方に身に覚えがある方は、要注意です。

スフィンクス座り

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神経内科医の久手堅司先生からお借りした言葉ですが、スフィンクス座りは上の画像のような座り方です。

主に机の前に座るときの座り方ですが、エジプトのスフィンクスのように上半身の体重を机にかけてしまい、腰のカーブが強くなってしまっています。すると腰の筋肉(脊柱起立筋)に負荷がずっとかかっている状態になり、腰痛を生じることがあります。

この姿勢では、骨盤よりも肋骨が前にきてしまっています。

じゃあどう座ればいいの?

肋骨が骨盤の真上にあるのが、良い姿勢です。

この姿勢をキープする方法の一つは、背もたれのない椅子に座ることです。

背もたれがなければ、当然もたれかかる場所がないので、仙骨座りをすることもありません。

または、椅子の前の方に座ることです。

こうすることで、背骨を安定させるために腹部の筋肉をずっと使っていることになりますので、一日中ゆるやかな筋トレをしていることになります

この方が背もたれやテーブルに寄りかかるよりもよっぽど疲れると思います。体幹の筋肉を使うからです。

1日30秒プランクをするよりも、背骨を反らせすぎず、丸めすぎない姿勢を意識し続ける方が、よっぽど良い筋トレになります。

ですが、リラックスタイムにずっとこの姿勢をキープするのはつらいですよね。
そんな場合は椅子に深く腰かけ、腰のカーブのところにクッションを当てるようにしてあげると良いでしょう。

ソファで座るときは仙骨座りになりやすいので、クッションを上手く活用してあげてくださいね!

3.立ち方

立ち方も座り方と同じように、良い立ち方では肋骨が骨盤の真上にきています。

良い立ち方。腰痛の原因を作る体の使い方。

骨盤前傾

腰を痛めやすい立ち方は、骨盤前傾です。

この様に、肋骨が骨盤より前に来ていて、腰のカーブが強くなっています。
これでは腰の筋肉を使いすぎてしまい、ずっと筋トレしているような状態です。

骨盤前傾は、赤ちゃんの重さで腰のカーブが強くなりやすい妊娠中に、特になりやすい姿勢です。腰痛を発症する妊婦さんが多いのはこのためなんですね。

骨盤前傾はお腹とお尻の筋肉の低下が関係している

骨盤前傾は、お腹とお尻の筋力の低下が関係しています
お腹とお尻はの筋肉は、収縮しあうことで、骨盤を正しい位置に戻す働きをします。
このため、お腹とお尻の筋肉を鍛えることも、骨盤前傾による腰痛の改善には有効です。

私が運営している出産を経験したことのある全ての女性向けオンライン筋トレクラス(BSM)では、お尻の筋肉を毎回必ず鍛えていきます。お腹の筋肉は、産後の女性は腹直筋離開や骨盤底筋群への懸念もあるため、安全性の高い方法でのトレーニングを組み込んでいます。

ママ向けオンラインクラス The Best Shape Mama

立ち姿勢でも肋骨を骨盤の真上に

肋骨を骨盤の真上にキープするのは疲れますが、普段使っていない筋肉を使っているからです。

これも座り姿勢と同じように、1日ちょっとだけ筋トレをするよりも、一日何時間も良い姿勢をキープしようと努める方が、よっぽど体にとっては大きなインパクトになります。

常に意識しているのは疲れるかもしれませんが、1時間に1回タイマーを入れるなどして、こまめに姿勢を正す練習をしてみてはいかがでしょうか?

気付いたら姿勢を正すことを習慣付けていくことで、そのうち無意識でもできるようになります。

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こんな姿勢、無意識にしていませんか?⁣⁣ 肩こり、垂れ尻、腰痛、気になってませんか?⁣⁣ ⁣⁣ そんな方は…⁣⁣ ⁣⁣ 肋骨は骨盤の真上に!⁣⁣ 肋骨は骨盤の真上に!🎺⁣⁣ ⁣⁣ もう一度言います。⁣⁣ ⁣⁣ 肋骨は骨盤の真上に!!🎺🎺⁣⁣ ⁣⁣ 正直、この姿勢キープするの辛いです。⁣⁣ 産後でお腹とお尻の筋肉が弱ってたらなおさら。⁣⁣ ⁣⁣ でもね、一日プランク1分間するよりも、一日中この姿勢を意識した方が、よっぽど体幹の筋トレになりますよ🤔⁣⁣ ⁣⁣ 骨盤ベルト付けてても、普段の姿勢を直さなければ、いつまでたっても求めている効果は得られないのです。⁣⁣ ⁣ 鏡の前で、自分の姿勢チェックしてみてください👍👍⁣ ⁣⁣ #産後の姿勢 #産後の姿勢改善#骨盤前傾 #骨盤後傾 #お腹ぽっこり #骨盤矯正#骨盤ベルト#骨盤底筋群#産後ダイエット#産後#骨盤のゆがみ#骨盤歪み#肩こり#腰痛#腰痛つらい#産後の腰痛

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まとめ

①モノの持ち上げ方
背骨から曲げないで脚の付け根と膝を曲げる。

②座り方
仙骨座り・スフィンクス座りをしない。
肋骨が骨盤の真上にくるように意識する。

③立ち方
骨盤の真上に肋骨を置く。
腰のカーブが強くなりすぎないように気を付ける。

これらを意識して習慣付けていくことで、腰痛の原因を大幅に減らすことができます。

あとは姿勢をキープするのに必要なお尻と体幹の筋肉を鍛えていくことが、長期的な改善につながるはずです。

お尻の筋トレ
体幹の筋トレ

日々の体の使い方がどれほど痛みに関係しているか、理解できましたでしょうか?

私のインスタLIVEでの5分筋トレを受けてくださっている方の中では、「脚の付け根から曲げるのを習慣付けてから長年の悩みだった腰痛がケロリと治った!!」とおっしゃってくださった方もいます。

日々の姿勢の心がけと筋トレで、皆さんの腰痛が改善することを願っております!

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