スキンケアはどのブランドを使っているのかよく聞かれるのですが、その度に相手をちょっとびっくりさせてしまっています。実は、2年前に基礎化粧品たるものを全て処分しまして、今はココナッツオイルとはちみつのみを使って洗顔しています。時たまエッセンシャルオイルとかシナモンとかが登場しますが。
なぜこんな方法でスキンケアをするようになったかと言いますと、2年前に人生最悪のニキビに見舞われまして、色々なものを試したんです。結果、色々なものを試すことが良くないんじゃないか、特に化学薬品を使っている化粧品を肌にぬりたくることが、肌のバリア機能や自然治癒力を奪っているんじゃないか、という考えに至りました。そして何万円もかけていた高い化粧品を全て処分することにしたのです。
化粧品会社を敵に回しそうですが、すごく頻繁に聞かれる質問なので、記事にまとめておきたいと思います。
なぜ基礎化粧品を使うのをやめたのか
どんなに高いブランドものの基礎化粧品であっても、成分表を見るとカンタンには読めない成分があれこれ含まれていますよね。ジメチルポリシロキサンとか、ジエタノールアミンとか、フタル酸ジエチルとか…ナニコレ?ッテカンヂデスヨネ。
これらの成分はお肌に乗せられると、毛穴から体内に入って、やがては血流に乗って体を巡っていきます。なぜなら、皮膚は体最大の排泄器官であり、吸収器官でもあるので、皮膚の上に乗せられたものは体内に吸収されるのです。
体内に吸収されると何が良くないの?というお話しになりますが、そもそも私が悩まされていたニキビというのは、皮膚表面だけの問題ではなく、ホルモンバランスや体内の炎症、消化器官の問題が複雑に絡んでいます。私が特に苦しんでいたフェイスラインのニキビというのは、ホルモンバランスの問題であると考えられています。
ここですべてを取り上げると本題から外れてしまうので、またの機会に書くとしますが、化粧品や日用品にしばしば含まれるパラベンやフタル酸エステルなどの化学品は、体内に取り込まれると女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きをし、本来のホルモンバランスを崩してしまうということが多くの研究で分かっています。
また、一般的に悪いイメージのあるシリコンや石油化学品が、名前を変えて化粧品に含まれているケースもよくあります。
もうひとつ私が避けたかったのは、クレンジングフォームや洗顔料、石鹸などに含まれる界面活性剤です。界面活性剤は水に混ざりやすい性質と油に混ざりやすい性質を持った成分のことです。水と油を混ざりやすくすることで、汚れを落としてくれるのです。顔に石鹸を使うのは当たり前のことのように思えるかもしれませんが、界面活性剤は汚れと共に肌が必要とする自然の油まで根こそぎ落としてしまいます。そうすると皮膚はさらにたくさんの皮脂を分泌するように指令を出します。そして皮脂分泌が過多になり、油が毛穴で酸化して炎症を起こし、さらにニキビができてしまうことがあるためです。
子供や男性のお肌を見ると、悔しいですがスキンケアを頑張っている女性の肌よりもうんとキレイだったりしますよね。そう、お肌には乾燥していたら皮脂を出し、汚れていたら毛穴から排出する機能が自然と備わっているのです。
当時の私は本当にひどいニキビに見舞われていて、思い当たる原因は片っ端から排除したいと思っていました。参考にさせていただいたのはカナダ人のTracy Raftlさんという方のサイト。彼女は、肌の自然な治癒力を回復させるために、スキンケアを一切やめてみるのもアリ、とかなり過激な考えの持ち主です。でも仕事もあるし全く化粧をやめることはできないし、ということはクレンジングの必要があるし・・・ということで代替プランとしてオススメされていたオイルとはちみつを使った洗顔方法を試してみることにしたのです。
なぜココナッツオイルとはちみつ?
繰り返しになりますが、皮膚は上に乗せられたものを吸収して、体内に取り込んでしまいます。ということは化粧品を皮膚に塗るのは、極端な話、身体からしてみれば口から食べているのと同じことです。使っている化粧品、飲めますか?(笑)
だったら食べてもOKなものを、スキンケアにも使いたいですよね。
ココナッツオイルは保湿力が高く、酸化しにくいため、多くの化粧品に使われています。また、ココナッツオイルに含まれるラウリン酸は抗菌作用があるので、雑菌の繁殖を防いでくれます。さらに、自然な日焼け止めとしても活用できます。ココナッツオイルにはSPF4程度の日焼け止め効果があるとされています。
はちみつにも高い抗菌作用があるので、ニキビ肌にも効果的。そしてふんわりとお肌を保湿しながら、いらない汚れを取り除いてくれます。はちみつで鼻の周りをマッサージすると、ポロポロと古い角質が落ちてくることがあります。実際のところ私ははちみつで洗顔を始めてから、毛穴がちょっと小さくなりました。
一部では、ココナッツオイルはコメドジェニック(毛穴をふさぐ作用がある)として、ニキビ肌には使わない方が良いという説があります。これにも個人差があると思います。私はニキビ肌ですが、ココナッツオイルをずっと使っていても問題ありません。
ただ、ココナッツオイルがお肌に合わないという方にはホホバオイルがおすすめです。ホホバオイルのphは限りなく皮脂に近いとされていて、低刺激なので敏感肌でも安心して使えます。私はしばらくMelvitaのホホバオイルを使っていましたが、切らしたタイミングでココナッツオイルを使ってみて、調子が良かったのでそのまま使うようになりました。
※2018年11月追記:その後The Jojoba Companyのホホバオイルを使うようになり、とても気に入っています。詳しいレビューはこちら。
基礎化粧品を使っていた時と比較して実際どうなの?
フェイスラインのニキビはおかげさまですっかり治りました。かといってお肌が昔のように完璧かというと、その間に歳を重ねたのもあり、昔のようにぴちぴちではありません。小じわや乾燥など年相応の悩みも出てきたし、いまだにニキビが出ることはあります。
正直なところ、高い基礎化粧品を使っていた頃と、あまり変わりませんね!ただし、こんなわたくしのお肌でも、透明感があると褒めていただけることはあります(ありがとう!!)それより野菜とたんぱく質をしっかり取り、汗ばむ運動をし、8時間寝たほうがよっぽどお肌がきれいになると思います。
高い基礎化粧品を使っていても、ココナッツオイルとはちみつだけを使っていても、ジャンクフードを食べたり糖質過多だったり寝不足だったりするとニキビは出るし肌はくすみます。やはりお肌は中からです!
でも結果が同じなんだったら、お金がかからなくて楽な方がいいですよね。旅行に行くときも、持っていくのは小さな瓶に入れたココナッツオイルとはちみつだけでOK。いろんな種類の詰め替えボトルを持ち歩いていた以前と比べると、がぜん楽です。
ということで、ココナッツオイルとはちみつを使ったわたしの洗顔法をご紹介しますね!
ココナッツオイルとはちみつを使った洗顔法
①基本の洗顔法
1.基本、ぬるま湯で洗うだけです。熱湯だと乾燥がひどくなるので、32度くらいのぬるま湯がちょうど良いです。
2.何度か水をかけて汚れを落としたら、ココナッツオイルを500円玉1個分ぐらい手に取り、濡れたまま顔に塗りたくります。
3.水ですすぎ、キレイなタオルでポンポンと拭き取ると、ちょうどよいくらいの油が残ります。
②夜の洗顔法(メイク落とし)
※すっぴん閲覧注意
1.まず、顔を濡らします。
2.手にココナッツオイルを取り、顔全体に塗りたくります。 ※量はメイクの厚さによって調整
3.コットンでやさしく顔を拭き、ベースメイクをオフします。これだけでも結構落ちます。
4.コットンについたココナッツオイルでアイメイクをオフします。アイメイクが落ちきっていないときは、再度ココナッツオイルをつけて綿棒で落とします。
5.ぬるま湯で軽く洗い流します。
6.はちみつを手に取り、濡れたままの顔面に塗ります。顔全体を、残ったベースメークを浮き上がらせるようにマッサージします。角質が溜まっていたらポロポロ落ちてくるかも・・・ ※はちみつが目に入るとめちゃしみて痛いので注意!
7.ぬるま湯でしっかり流し、キレイなタオルでポンポンと拭き取ります。
この状態でもいい感じにココナッツオイルがお肌に残っているので、乾燥が気にならなければこのままでOK。乾燥が気になる場合は①の手順で再度保湿します。
乾燥がひどいときは、フランキンセンスやラベンダーのエッセンシャルオイルを一滴ココナッツオイルに混ぜて使っても効果的です。
③古い角質や乾燥が気になる朝の洗顔法
石鹸を使わないと、古い角質がお肌に溜まってきてしまうことがあります。なので私は1~2週間に1回、はちみつとシナモンをブレンドしたパックをして、ピーリングをしています。これをやるとお肌がつるんつるんになります。分量はテキトーですが、シナモンがポロポロ落ちてこない程度でペースト状にします。シナモンには抗酸化・抗炎症作用があり、ニキビに効果的といわれています。ただし刺激が強いので、部分的にテストをして赤くなるようであれば控えた方が良いと思います。
1.ぬるま湯で洗って汚れを落とします。
2.顔が濡れたままはちみつ&シナモンブレンドを塗りたくり、5分置きます。
3.肌の調子をみつつ少しマッサージしてから洗い流します。
4.保湿のため、①の方法でココナッツオイルを塗ります。
④ニキビがひどいとき
ニキビがひどいときは、はちみつの代わりにマヌカハニーを使います。マヌカハニーは高価ですが、殺菌作用が高いので、アクネ菌を殺菌する効果があります。気になるスポットにちょんちょんと着けて30分くらいパックするのもオススメです。
また、同じく殺菌作用のあるティーツリーオイルを直接綿棒でニキビにつけたりもします。※ティーツリーオイルはかなり強いので、敏感肌の人は赤くなってしまうことがあります。腕の内側の柔らかい部分に塗り、数時間放置して問題がなければニキビに用いましょう。敏感肌の方はキャリアオイル10mlに1滴程度に希釈して使いましょう。
でも基本的には、普段は朝に①、夜に③の流れを繰り返すだけです。
この洗顔法に変えてからの一番のメリットは・・・
やはり基礎化粧品代がかからないことです。以前は高い美容液を買ったり、化粧水、乳液、美容液、クリームの順でケアしないといけないと思い込んでいました。基礎化粧品だけで年間15万は使っていたと思います。まんまと化粧品会社のマーケティングにのせられていましたが、お肌はそんなにたくさんのアイテムを使わなくても清潔に保つことができるのです。
今は、食用に買っているはちみつとココナッツオイルを小瓶に詰め替えて使っているだけなので、年間にしても3000円くらいなんじゃないでしょうか。
お肌の調子に合わせてエッセンシャルオイルを使いますが、それも1000〜2000円程度です。
昔はそんなにお金をかけていたのに、肌質はほとんど今と変わりません。いや、今の方が食べ物に気を付けているので、昔に比べて内側からの輝きがある気がします。
ちなみに普段のベースメイクにはETVOS(エトヴォス)のベースとミネラルファンデを使っています。低刺激で落としやすく、日焼け止め代わりにもなります。もちろん紫外線吸収剤・ナノ粒子・着色料・香料等は不使用です。ナチュラルなツヤ感が出せるのが気に入っています。
繰り返しますが、スキンケアは高い化粧品を使うよりも、中からのケアが重要です。食事・運動・睡眠・ストレス管理の4つを抑えることが最高の美容液だと思います。
ということで、楽ちんかつ経済的な美容法、お試しあれ!
ちなみにこんなの使ってます
ココナッツオイル
いたって普通な、ふだんから調理に使っているココナッツオイルです。オーガニックでバージンのものを選ぶと良いです。
Nutiva, オーガニックスーパーフード, ココナッツオイル, バージン
iHerbで見るはちみつ
こちらもいたって普通な食用のはちみつです。
Amazonで見るコットン
吸収力が良くて、ケバが立たなくて大好き。長年コレ使ってます。
Amazonで見るフランキンセンス エッセンシャルオイル
フランキンセンスは乾燥肌やシワに良いとされています。呼吸が深まる香りで、ストレス発散効果も。
ease アロマオイル エッセンシャルオイル フランキンセンス
Amazonで見るラベンダー エッセンシャルオイル
ラベンダーは抗菌作用があり、ニキビ肌に良いとされています。香りもストレス緩和効果があるので、癒されますよ。
ニールズヤード レメディーズ エッセンシャルオイル ラベンダー
Amazonで見るティーツリー エッセンシャルオイル
ティーツリーオイルには高い殺菌効果があるので、炎症を起こしたデカいニキビにおすすめ。
ニールズヤード レメディーズ エッセンシャルオイル ティートリー・オーガニック
Amazonで見るマヌカハニー
マヌカハニーは通常のはちみつよりも殺菌作用高く、バクテリアの繁殖を防いでくれます。抗菌効果の高いUMF10+またはMGO200+以上のものを選ぶと良いです。
Amazonで見る 楽天で見る
University of Basel. Interference of Paraben Compounds with Estrogen Metabolism by Inhibition of 17β-Hydroxysteroid Dehydrogenases
King Abdulaziz University. Endocrine Disruption: Computational Perspectives on Human Sex Hormone-Binding Globulin and Phthalate Plasticizers.
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