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育児日記:親として子供の脳に与える影響について考える

育児日記:親として子供の脳に与える影響について考える

育児日記:親として子供の脳に与える影響について考える

娘も先月で2歳を迎えました。
この2年間はあっという間でした。

言葉も大分喋れるようになってきて、人間が言葉を覚える過程を観察するのが楽しいです。

毎日新しい言葉を言えるようになって、保育園で覚えてきた英語のフレーズなどに驚かされることも多々あります。

一方で、私たちが何気なくしている口癖をマネしてくることもあるので、ドキっとさせられることもあります。(例えば「むり~!」とか「じゃま~!」とか…笑)

 

子供の脳はやわらかい」と言いますが、これは神経可塑性が高いということです。

神経可塑性とは、特定の思考や行動をすればするほど、その回路が太くなり、その思考や動作をしやすいように脳が形を変えるということ。

つまり、すぐに脳の回路ができるので、よく見るもの、よく聞くものをすぐに覚えてしまうのです。

 

現に、子供の脳は過度なストレスによって物理的に変形してしまいます。全米ベストセラーの「私たちは子どもに何ができるのか―非認知能力を育み、格差に挑む」には、こう書かれています。

認知面で見ると、不安定な環境で育ち、そうした環境が生む慢性的な強いストレスにさらされた場合、前頭前皮質が制御する、実行機能と呼ばれる一連の能力の発達が阻害される。実行能力は~(一部省略)、作業記憶、自己調整、認識の柔軟性などを含むもの―で、これが発達のための神経系の基盤となり、粘り強さやレジリエンスといった非認知能力の支えとなる

私たち親の発言や、何かが起こった時の反応の仕方、対応の仕方などを、子供はじーっと見ながら学んでいます。

このことを知っていると、自分の中での固定観念や、物事への反応の仕方を見直す良い機会になります。

とある摂食障害経験者の話から、子供の思考パターン形成を考える

これに関連していないようでしているのですが、最近聞いたポッドキャストで出てきた話で、考えさせられる内容があったのでシェアしたいと思います。

それは、ある摂食障害経験者の話でした。

彼女は9歳の時にクラスメイトに「お腹が太ってる」と言われてから、ダイエットを開始しました。

ぽっちゃり系の体型をしていたのですが、食べる量を減らして、自分の体重が小さくなっていくのに快感を覚えたという。

そのうち学校の先生に気付かれ、親に知らされ、大問題になります。
セラピーに通ったりして、食べれるようになっていきますが、その後の人生でもずっとボディイメージに悩まされていきます。

そしてキネシオロジーを学び、パーソナルトレーナーという「体の形を変える」ことに関する職業を選びます。
ところが次第に、トレーナーとしてダイエットを教えることに違和感を覚え、以来どんな姿形でも健康体である自分に満足しようという「ボディ・ポジティビティ」を教えるフィットネスコーチになっていきます。

一件育児と関連がないかのように思われるこの話ですが、印象的だったのが、たった9歳の彼女が「お腹が太っている」と言われたことをネガティブに解釈したということ。
そして、ダイエットという行動に移したということ。

短い9年の人生の中で、「出ているお腹」というのは「悪いこと」で、「ダイエットしてフラットにしなければならないもの」と解釈したということ。

それはテレビやメディアの影響であったり、親の影響だったり、たった9年の人生の中で植え付けられてきたものだったのでしょう。

それは、
テレビの中で「太った人」を笑うシーンだったり、
クラスメイトで太った人が馬鹿にされているのを見た経験だったり、
親が太った人を見た時のちょっとしたコメントだったり、
色々なところから得られた情報を元に、「お腹が出ている」という発言を9歳の彼女は、「痩せなければならないもの」と解釈して行動を起こすことに繋がった、ということです。

このエピソードを聞いてから、自分が何気なくする反応とか、発言が、娘の考え方を造っていくんだな、と思わされたのです。

ボディイメージの問題だけではなく、
「女はこうあるべき、男はこうあるべき」という固定観念だったり、
ある特定の人種や、特定のカテゴリの人々に対する接し方だったり。

そういうところも、親として影響を与えていく存在なのだな、と責任感を感じたのでした(まじめすぎる?)

最近、娘と塗り絵をするのがちょっとした癒し時間なのですが、2歳児は枠とか関係なしに好きな場所に好きな色を塗るんですよね。

一方で、私は草は緑じゃなきゃいけないな、とか、この動物はこの色じゃなきゃいけないな、と考えてしまいます。

でももしかしたら私のその行動が、彼女のクリエイティビティを奪うことになっちゃったりしない?なんて思ったり。

そして、私の方も2歳児から「できるだけ枠にハマらないでクリエイティブになってもいいのだな」と教えられました。

その結果…

想像力 育児日記:親として子供の脳に与える影響について考える

パンツを履いた頭しましまの恐竜が出来上がりました(笑)。

自分の中でも、親からもらった影響は深く根付いていると思います。

何でもネガティブに捉える傾向とか、警戒心が強いところなどは、親からもらったものと思います。

ですが、子供の頃ほど脳が柔軟ではないにしろ、大人になっても神経可塑性はあります。大人になっても、脳は成長するのです。

自分の中で嫌だと思う傾向や性質は、意識的に変えられるのです。
ネガティブに考える自分に気付いたら、そんな自分を捕まえて、感謝なことを見る方向に矯正してあげるのです。それを繰り返すことで、「感謝なことに意識を向ける」脳の回路が成長していきます

娘にも、感謝なことに意識を向ける脳の回路を発達させてほしいので、私自信も成長していかなくてはな、と思わされるのでした。

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