こんにちは!ヘルスコーチのYUMI (@yumiid/@you_me314)です。
妊娠が進んで、できない筋トレが増えてきたので、最近では筋膜リリースやストレッチに重点を置いて運動しています。
毎日体が変化していくのを如実に感じるので、「ん、なんか今日細胞ひしめき合ってるな」「疲労感が抜けないな」と感じるときには、じっくり時間をとって筋膜リリースをすると、その分細胞分裂するスペースができるのか(?!)、次の日とてもすっきりします。
もちろん妊娠していなくても、私たちの体が毎日変化しているのは同じことです。
毎日、古い細胞が死んだり修復されたり、新たな細胞が作られたりしていますから。
一日たりと、同じ細胞構成の日はありません。
悪い姿勢や運動不足などで、この筋膜たるものが固まってしまう(癒着する)と、さまざまな不調が現れます。こんなお悩みも、もしかしたら筋膜の固まりが原因かもしれません。
・肩こり
・疲れやすい
・筋肉痛がひどい
・トレーニングしても筋肉がつきにくい or つけたくないところにばかりついてしまう
・体が硬い、曲がるべきところが曲がらない
・痩せにくい
・関節痛
なんとなく不調を取り除く筋膜リリースのすすめ
そもそも筋膜って何?
筋膜とは、筋肉や腱を包み込んでいる膜のことです。
よく解剖学の本などでは、赤い筋肉がむき出しになっている絵が使われていますよね。
でも、実際のところ私たちの筋肉は、ボディスーツのような筋膜に覆われているのです。
鶏肉を調理したことがあれば、白やクリーム色の膜が付いていることがあります。それが筋膜です。または、みかんの薄皮のようなものです。私たちの筋肉も、そんな薄皮に覆われています。
筋膜はコラーゲン繊維(膠原繊維)とエスラチン繊維(弾性繊維)からなる膜で、浅筋膜、深筋膜、筋外膜、筋周膜、筋内膜の5種類があります。
・浅筋膜(せんきんまく)…皮下脂肪の中にある膜
・深筋膜(しんきんまく)…ボディースーツのように全身を覆う膜。3層構造になっている
・筋外膜(きんがいまく)…筋肉全体を薄く包む膜
・筋周膜(きんしゅうまく)…さらに内側の筋束を包む膜
・筋内膜(きんないまく)…さらに内側の筋繊維を包む膜
筋膜が固まるのはなぜ?放っておくとどうなる?
健康な筋膜は、弾力があって水分量を保った状態であるべきなのですが、悪い姿勢を続けたり、酷使したり、ケガをしたり、逆に運動不足だったりすると、筋膜がくっついて固まってきてしまいます。そうすると、筋肉の各層にわたって癒着が起こり、筋肉の動きが制限されてきてしまうわけです。
体が硬い、凝っている、という状態は筋膜が固まっている状態です。
放っておくと筋肉はどんどん柔軟性を失い、運動のパフォーマンスが落ち、ケガもしやすくなってしまいます。
また、固まっている場所には酸素や栄養が行き届きにくくなります。そうすると、体の動きが制限されていきます。
よく年配の方が、立ち上がるのも大変そうにしていたり、辛そうに歩いていたりしますよね。筋膜が固まり、筋肉が収縮したまま動かしにくくなり、さらに奥の層の筋膜が固まり、筋束が固まり・・・という悪循環を繰り返すと、そこに行きついてしまうのです。
筋膜リリースって何?
筋膜リリースは、筋肉を包む筋膜をほぐすことを目的に、60~90秒以上かけてゆっくり伸ばしていくことです。
いわゆる筋肉のストレッチは1つの方向に20~30秒程度伸ばすものですが、筋膜リリースは長めの時間をかけて、多方向に走る筋膜をほぐしていきます。
何も道具を使わなくてもできますが、フォームローラーやテニスボールを使って効かせたい部位に圧をかけ、リズムよく動かしていく方法が用いられています。
運動前、運動後にやってもOKですが、運動前にがんばりすぎると、運動で収縮したい筋肉が緩みすぎてパフォーマンスが落ちることがあるので、要注意です。運動前にウォームアップのつもりで軽く、運動後にはじっくりとおこなうことをおすすめします。
筋膜リリースのメリットとは?
筋膜リリースをすることで、緊張した筋肉を緩めてリラックスさせることができます。
2013年のある研究によると、筋膜リリースには下記のようなメリットがあります。
・血流アップにより栄養や酸素が筋肉に行きわたりやすくなり、運動後の回復が早まる
・筋肉や関節の柔軟性アップ
・筋肉の弾力がアップするため、体の可動域が広がる
・炎症の元となるサイトカインの生成を静める
・筋繊維の回復と成長を促進
・エンドルフィンを分泌させ、痛みを軽減
また、肩や背中のコリ解消にも効果的とされ、マッサージに行くのと同じような効果が期待できます。
筋膜リリースにおすすめグッズ&本
ストレッチポール
ジムなどによく置いてある筒のようなアレです。フォームローラーと呼ぶこともあります。
家庭にも一つあると便利。私は一日の終わりに、背中と肩甲骨をほぐすリリースを行っています。これでマッサージに行く必要もありません。
■背中のリリース
仰向けになり、肩甲骨の下にストレッチポールを置きます。上下にスライドするのを60~90秒続けます。
■肩甲骨
今度は片方の肩甲骨を下にして、圧をかけながら上下にスライドします。
これが痛気持ちいいんですよね~。
ハイローラー
フィンランド人が開発したローラー。脚が付いているだけなのに、大胸筋、腕、大腿四頭筋など、従来のフォームローラーではやりにくかった部分が、抜群にリリースしやすくなりました。脚は簡単に取り外しできます。
特に妊婦としては、普通のローラーでは腹圧がかかって辛いパーツも楽々リリースできるので、気に入っています。
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肩こりや慢性疲労にお悩みなら
疲れない体になるには筋膜をほぐしなさい
竹井 仁
筋膜に関する数多くの専門書を訳し、自身も専門書から大衆向けまで、幅広い層に向けた筋膜についての本を出版している竹井先生の本。
フォームローラーなど特別なグッズがなくても、すぐに実践できます。肩こりのメカニズムや、現代人にありがちな悪姿勢の治し方などが、わかりやすく説明されています。これをすると体が軽くなるのでおすすめです。詳しいブックレビューはこちらに書きました。
自分でできる筋膜リリースの入門書
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こちらも竹井先生の基本を押さえる一冊。筋膜とは何か?なぜここへのアプローチが必要なのか?ということをわかりやすく図解で説明している本書。この本通りにおこなえば、筋膜リリースを日々の生活に手っ取り早く取り入れられます。ストレッチポールを買わなくても、タオルと雑誌と紐があれば作れる自作ストレッチポールの作り方も紹介しています。
それでは、筋膜リリースを取り入れて、もっともっと健康に!
American Council on Exercise (ACE). How and When to Use Foam Rollers and Myofascial Release in an Exercise Program
American Council on Exercise (ACE). How to Alleviate Muscle and Joint Pain With Self-myofascial Release
Price, J. The BioMechanics Press (2013). The Amazing Tennis Ball Back Pain Cure.
竹井 仁 (2018). 疲れない体になるには筋膜をほぐしなさい