産後に腰痛はつきもの。
今見ている産後クライアントさんで腰痛が全くないという人はいないくらいです。
腰痛には「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」の動きが大きく影響しています。
そこで、この記事では仙腸関節のはたらきと、腰痛持ちさんにおすすめのテニスボールを使った「仙腸関節ほぐし」の方法を解説していきます!
また、妊娠中の方向けの調整方法もご紹介していきます。
▼この記事を動画で見る
腰痛には仙腸関節が関係している
腰痛の大きな原因の一つは、仙腸関節のこわばりです。
仙腸関節とは、尾てい骨のすぐ上くらいにある関節です。
骨盤の主なパーツとして仙骨と腸骨がありますが、この二つをつなぐのが仙腸関節です。
健康な状態の仙腸関節には「あそび」があって、微妙に動くようになっています。
しかし、立ちっぱなし、座りっぱなし、寝っぱなしが続くと、仙腸関節がこわばって「あそび」がなくなってしまいます。
すると、仙腸関節と腰椎(腰の骨)の連携がうまくいかなくなり、腰の筋肉に負担がかかります。
そして腰の筋肉の血流が悪くなり、次第には骨に負担がかかり、ひどい場合はギックリ腰やヘルニアになることも。
妊娠中に具合が悪くてほとんど動けなかったという方や、産後しばらく動かないでいると、痛みがなくなって「いざ動こう!」と思ったときには仙腸関節がこわばっていて、腰痛が出てしまうということがあります。
家でカンタンにできる仙腸関節ほぐし
仙腸関節の「あそび」を取り戻すために、家でカンタンにできることがあります。
テニスボールを使ったメソッドで、理学療法でも使われています。
テニスボールの硬さが絶妙に仙腸関節部分をほぐし、自然なあそびを調節してくれます。
まずはテニスボールを2つ用意し、ガムテープなどで固定します。
テニスボールはこちらのような硬式テニスのボールでOKです。
それを、仙腸関節のある部分(写真参照)に当てて、仰向けに寝るだけです。
仙腸関節は、尾てい骨からこぶし1個上くらいの位置にあります。
まずは膝を立てて寝てみます。
問題なければ、脚を伸ばして寝てみましょう。
腰は反らさないように気を付けます。
1~3分仰向けになるのを、1日2回程度おこなうとよいでしょう。
妊娠中にもテニスボールでマッサージをしても大丈夫?
妊娠中には重心が変わってくることから、腰痛になりやすくなっていきます。
上記でご紹介した仰向けのテニスボールマッサージは、妊娠中でも行っていただけます。
ただし、妊娠後期に仰向けが辛くなってきたら、立ちバージョンに切り替えていきましょう。
壁の前に立ち、壁と体でテニスボールを挟むようにして、仙腸関節に押し当てます。
膝を少し曲げるようにすると、やりやすくなります。
その他すぐできる腰痛対策
仙腸関節ほぐし以外にも、常に同じ姿勢でいないようにすることが大切です。
座りっぱなし、寝っぱなし、立ちっぱなしは禁物です。
とはいえ、産褥期の1ヵ月はなるべく動かないようにした方が良い時期ですが、数ヶ月経って痛みも症状もなければ、どんどん動きましょう。
1時間以上、同じ姿勢で座りっぱなしでいることは避けるようにします。
また、気が付いたときに、腰を回したり揺らしたりして、血流を促しましょう!

コメント