こんにちは!フィットネストレーナー&ヘルスコーチのYUMIです。
このお仕事をしていてよく受ける相談の一つが、PMS(生理前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)のお悩み。生理前に身体的・精神的に不快な症状が出てくるものです。
そんな方にまずお伝えするのは、コーヒーを減らしてみてくださいね、ということ。
コーヒー…(@_@;)
「カフェ巡りが趣味なのに!!」「仕事の息抜きにチョコレートとブラックコーヒーが唯一の救いなのに!!」という方も多いのでは。
私自身も、10代の頃からPMSやPMDDに悩まされてきました。頭痛に下腹部痛、腰痛にニキビ。妙な食欲、浮腫み、イライラ、気分の落ち込み。何でもないことで憂鬱になって涙が出てきたり。あぁもう仕事辞めようかなとか、急にパートナーとの関係が不安になったり。
かと思いきや生理が来ると、何事もなかったようにケロッと心が晴れる(でも生理痛には苦しめられる)。
あなたにも、そんな経験ありませんか?
20代半ばに食事やライフスタイルを改善したことで、私のPMS/PMDDは大幅に軽減されたように思います。特に、気分の落ち込みなど精神的な部分での症状は、かなり軽くなりました。コーヒーなどのカフェイン摂取量を減らしたことも、ポジティブな影響があったようです。
この記事では、コーヒー中毒でPMSやPMDDで悩まされている女性に向けて、カフェインとの関係性について、医師やクリニックの見解、研究論文などのデータを用いつつ、解説していきたいと思います。
カフェインの摂りすぎはPMS・PMDDを悪化させる?
「生理前になるとコーヒーがやたら飲みたくなる…でも、飲んだ後にイライラや不安感がひどくなる気がする」といった経験はありませんか?
福岡県の春日メンタルクリニックによると、カフェインはPMDDの症状を悪化させる可能性があるため、適度に摂取を控えるように呼びかけています(1)。
カフェインは、ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」や、緊張や興奮を引き起こす「アドレナリン」を増やします。
これらはPMS(生理前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)の症状と深く関係している可能性があります。
海外の医療系メディアVerywell Mindも、カフェインがコルチゾールやアドレナリンを増やし、気分の変動や睡眠障害を引き起こす可能性があると解説しています(2)。
2024年の国際神経精神薬理学ジャーナルの研究では、PMDDの女性はストレスを受けたときにコルチゾール反応が低下していることが確認されました。つまり、ストレスへの対処システム(HPA軸)が、すでにアンバランスな状態にあるということです(3)。
2025年のFrontiers in Endocrinologyの総説でも、PMS/PMDDの女性はコルチゾール分泌や自律神経機能に異常が見られるとまとめられています(4)。
つまり「カフェインがPMS/PMDDの原因」というより、「すでにストレスに敏感な状態の体に、カフェインがさらに負荷をかけてしまう」というイメージです。
アドレナリン&コルチゾールが高いとどうなる?
アドレナリン&コルチゾールは、生き延びるための「緊急モード」を司るホルモン。ですが、このモードが長く続くと心と体に不調を起こします。
- 不安感やパニック:2024年のメタ解析では、カフェイン摂取量が多いほど不安症状のリスクが高まることが報告されています(5)。
- 気分の落ち込みや集中力低下:長期間のコルチゾール上昇は、うつ症状や集中力の低下、免疫力低下を招くとされています(6)。
- 睡眠リズムの乱れ:特にPMDDの女性は生理前に睡眠が浅くなりやすく、カフェインがその傾向をさらに悪化させる可能性があります(7)。
生理前のあのイライラやモヤモヤ。それを抑えるためにと飲んでいたカフェイン入り飲料が、かえってPMSやPMDDの症状を悪化させている可能性があるということ。コーヒー好きには、少々耳の痛い話ですよね。
コーヒー以外にも注意したい、意外なカフェイン源
コーヒーは飲まなくなってカフェイン断ちできた!と思っていても、実は他のものにもカフェイン源は潜んでいます。
お茶、緑茶、紅茶、チョコレート、エナジードリンク、コーラなどにも、意外とたくさんのカフェインが含まれています。
カフェイン耐性は人それぞれなので、コーヒーを毎日3杯飲んでも何の問題もないという人もいれば、紅茶に含まれるカフェインだけで動悸がしてしまうという人もいます。
まずは、一日を通してどれくらいのカフェイン量を摂取しているか、今一度見直してみましょう。
コーヒーは悪者、ではない!まずは生理前のPMS期だけでもカフェイン断ちしてみよう
完全にカフェイン断ちをする!と考えるといきなりは難しいかもしれません。コーヒーは日常のささやかな楽しみであり、人によっては心の支えというか、アイデンティティのようなものですもんね(私にとってもそうです)。
ですので、まずは量を減らすところから始めてみるのはいかがでしょうか。
例えば、1日2杯飲んでいる方であれば、カフェイン入りは1杯まで、その後はノンカフェインを。
それに慣れてきたら、生理前後の2週間だけは、ノンカフェインに切り替える。
といった形で、徐々に減らしていくのです。
コーヒー中毒ぎみな方には、最初の数日間は辛いかもしれません。
なので、最初から完全にカフェイン断ちしようとすると、挫折してしまいます。そして挫折した自分を責めて、それがさらにストレスになってしまいます。
自分でもありえないと思うくらい小さな一歩からでもいいのです。2杯を1杯にするのもキツいなら、2杯目は少し残して捨てるなどでも、立派な第一歩です。
小さな一歩を踏み出した自分を褒めつつ、甘やかしつつ、カフェインを減らしてみてはいかがでしょうか。
また、これを機に、美味しいハーブティーを発掘したり、新たな楽しみを見つけられるといいですよね。
コーヒーの替わりに、こんな飲み物はいかがでしょうか?
▼私がカフェイン断ちの試みをしていた時に取り入れていた飲み物たち
▼ハーブティーならヨギティー。ラズベリーリーフティーなど、PMSにオススメなセレクション豊富です
▼コーヒーはコーヒーでもマッシュルームコーヒーは推せる
▼エナジードリンクがないと無理という方にはマッシュルームエリクサー
1. 春日メンタルクリニック – 月経前不快気分障害(PMDD)の治療法:非薬物療法から薬物療法まで
2. Verywell Mind – Caffeine, Stress and Your Health
3. PubMed – Int J Neuropsychopharmacol. 2024
4. Frontiers in Endocrinology, 2025
5. Frontiers – Caffeine intake and anxiety meta-analysis
6. PMC – Long-term cortisol effects
7. ScienceDirect – Stress, mood and cortisol during daily life in PMDD
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