いきなりちょっと怖い写真でごめんなさい…ヘルスコーチのYUMI (@yumiid/@you_me314)です。
前回の血糖値の記事をうけて、ニキビについて気になっていた方が多かったようなので、追加でニキビと血糖値の関連性について説明します。
28歳で人生最悪の大人ニキビに見舞われてから、一番気を付けていたのが血糖値を急上昇させないことです。おかげで、一度も皮膚科にかからずに1年で改善することができました。
よくチョコレートや甘いものを食べるとニキビが悪化すると言われますよね。その説明としてよくあるのが「チョコレートやケーキには脂質が多いから」。確かに、安いチョコレートに含まれる食物油脂、ケーキに含まれるショートニングなどは炎症を促進する油ですから、脂質が多いことがニキビにつながるという説明は間違いではありません。
ただし、それ以上に注意したいのは、甘いものに含まれている砂糖や小麦粉などの糖質の含有量です。コンビニのチョコレートのパッケージを見ると、「砂糖」が原材料名の一番前に来ているものが大半です。一番含有量が多い原料が一番先に表示するように定められているからです。こういった甘いものを空腹時にいきなり食べたり、たくさん食べると、血糖値が跳ね上がります。血糖値が跳ね上がることとニキビとどんな関連があるのか、この記事で説明していきます。
ニキビや吹き出物に関しては、血糖値の問題だけではなく、ホルモン、炎症、肝機能、遺伝的な要因なども複雑に関わっているので、一概に血糖値だけが原因とは言えません。ただし、これも要因の一つとして考え、低GI・低糖質の食事を心がけることが改善への一歩だと思います。
血糖値の急上昇がニキビや吹き出物を悪化させるメカニズム
1.血糖値が上がるとインスリンが放出する
砂糖や小麦粉などの精製された炭水化物を食べると、血中のブドウ糖の濃度が跳ね上がります。血糖値が急上昇した状態です。
血糖値が高い状態は体にとって害なので、膵臓からインスリン(インシュリン)が分泌され、今度は血糖値が急降下します。
2.インスリンがIGF-1(インスリン様成長因子1)の分泌を促す
今度はインスリンが、インスリン様成長因子1(IGF-1:Insulin-like Growth Factor-1)の分泌を促します。
3.インスリンとIGF-1がアンドロゲンの分泌を刺激する
インスリンとIGF-1は、アンドロゲンという男性ホルモンの分泌を刺激します。アンドロゲンは、皮脂の分泌を促すので、オイリーな肌になります。そしてアクネ菌が繁殖しやすい肌の状態をつくってしまい、ニキビや吹き出物の悪化につながります。
IGF-1は、インスリンだけでなく乳製品もトリガーになります。なので、乳製品を全てカットしたらニキビがすっかり治ってしまうことがあります。
インスリン抵抗性でさらにアンドロゲンの分泌が高まる
インスリン抵抗性とは、細胞がインスリンに対して反応しにくくなった状態です。血糖値の急上昇、急降下を繰り返していると、じきにインスリンの効きが悪くなってしまうのです。いくらインスリンを分泌しても細胞が反応しないので、膵臓はさらに多くのインスリンを分泌しようとがんばります。
結果、IGF-1の分泌が増える⇒アンドロゲンも増える⇒皮脂分泌促進⇒ニキビ悪化という悪循環に陥ってしまいます。
ピルを飲むとニキビがおさまる理由
ちなみにピルを飲むとニキビが良くなるのは、投与した女性ホルモンにより、アンドロゲンの働きが抑えられるからです。私は長年ピルを飲んでいて、その間はニキビができにくかったのですが、妊娠を考えてピルをやめてからニキビが大暴れしてしまいました。
かといってニキビに悩んでいる人にピルをすすめるかというと、全くおすすめできません。ピルは体に足りていないホルモンを人工的に投与することで、一時的にお肌は綺麗になりますが、問題を先送りしているに他ならないからです。ピルをやめたら、ニキビやPMSやひどい生理痛など、問題は戻ってきます。
また、自分で女性ホルモンを整える能力を奪ってしまうので、しばしば他の問題も引き起こします。例えば、ピルの長期使用は血栓症や乳がんのリスクを上げ、甲状腺ホルモンのバランスを崩したり、ビタミンB群欠乏症になったり、妊娠しにくくなることもあります(今だから言えますが、私たちもピルをやめてから結局2年も授かりませんでした)。
血糖値ジェットコースターな食事をやめよう
ニキビを気にしているのであれば、皮膚科に行く前に食生活を見直しましょう。血糖値の上昇がゆるやかになる食事を心がけてみると良いです。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
どぉおおおおしてもカフェで甘いものを食べたい!という時は、私は大きなサラダに肉や魚といったランチを食べた後、20分以内とかに甘いものを食べるようにしていました。またはタッパーにアーモンドを入れて持ち歩いて、甘いものを食べる前にほおばるようにしていました。食物繊維やたんぱく質を先に食べてあげることで、血糖値の上昇が多少緩やかになるからです。また、リンゴ酢、ルイボスティーなども血糖値を安定させてくれるので、高糖質の食事をする前に飲んだりしていました。
当時の私は、気にしすぎて神経質になっていた部分もあると思います。家族もドン引きでした(笑)。でも、どうしてもニキビだらけのみじめな自分から抜け出したかった。だから徹底しました。甘いものを食べるか、綺麗な肌を取り戻すかを天秤にかけた時、後者が勝っていたのです。だからストイックに食事制限ができた。そして、すさまじいニキビとの闘いは約1年でほぼ終焉を迎えました。
ニキビで悩んでいるあなたの楽しみを奪おうとしているわけではありません。でも、たくさんできたニキビを化粧で痛々しそうに隠しながら、スタバでフラペチーノを飲んだり、カフェで特大パフェを頬張っている女子を見かけたりすると、「あぁ、昔の自分みたい」と思うわけです。
そういう女子たちはきっと、カフェにいる間は楽しそうにフラペチーノの写真を撮ってインスタに上げたりしていますが、家に帰ってきて化粧を落として、自分の顔を鏡で見つめた時、とんでもなくやるせない気持ちになるわけです(たぶん低血糖のせいもある)。そして、インスタに載せたフラペチーノについた「いいね!」数を確認するためにアプリを開いて、フォローしている有名人の完璧陶器肌なセルフィがタイムラインに流れてきたとき、もっともっとみじめな気分になるのです。そしてどんどん自信をなくし、やってみたいことにも果敢に挑戦できず、嫌いな仕事に我慢しながらぱっとしない毎日を送るのです。お肌の状態一つで、人生を満喫できず、自分のポテンシャルを追い求める自信をなくしてしまうなんて、すごく損じゃないですか?
私自身もそうでした。
だから、そういう女性を見ると放っておけません。なので役立つ記事を書き続けたいと思います。
繰り返しますが、ニキビや吹き出物には、ホルモン、炎症、肝機能、ストレス、遺伝的な要因が複雑に関わっています。すでに低インスリンの食事を意識しているけれど肌荒れが治まらないという方には、別の要因が考えられます。
私が皮膚科にいかずにどうやってニキビを完治させたか、CLEAR NIKIBI MANUALにて詳しく書いています。
ではでは、血糖値の安定を心がけて、もっともっと健康に!
▼ニキビでお悩みなら、あわせて読みたい記事
・大豆食品食べ過ぎてない?
・農薬まみれの野菜食べてない?
・化粧品使いすぎてない?
1. Keira Barr(2018). The Skin Whisperer: A Dermatologist Reveals How to Look Younger, Radiate Beauty and Live the Life You Crave
2. Dr. Sara Gottfried (2014). The Hormone Cure