妊娠も38週となりました。
中の人も、ほぼ完成し、後はひねり出すのみです笑。
今まで妊娠中の運動についてはSNSでちょいちょい発信してきましたが、食事についてはほとんど触れてきませんでした。
幸いつわりも全くなく、これまで健康極まりない妊娠生活を送ることができています。
唯一、吐きそうになったのは食べ過ぎた時だけ。←自業自得
つわりがないのは遺伝もあるみたいですが、栄養管理がよかったのかなとか自画自賛してみたり(笑)
体重の増加に関しては、+8キロくらいで収まればいいなと思っていましたが、9カ月で10キロまで増えました。最近は、中の人が大きくなってきたので体重増加が止まっています。そして毎日せっせと動いているのでちょっと減って、今は+9キロです。
体重増加については産院によって考え方が違うようですが、私が通っているところはあまり厳しくないです。体重の増加目安は個人のBMIにもよるので、もともとBMI18.5くらいだった私は8~12キロくらいの増加が理想と言われました。
妊娠すると赤ちゃん、胎盤、羊水だけでなく、血液も1.5倍くらいに増えます。授乳のために脂肪を蓄える必要もあります。なので体重増加についてはあまり神経質にならないようにしていました。
とはいえ、赤ちゃんの細胞は一つ残らず、お母さんが食べたものから作られます。産まれてからの嗜好や肥満になりやすさなども、お母さんが食べるものが影響してくるとのことなので、口に入れるものは気を付けてきたつもりです(どんな子が出てくるか謎ですが)。
ということで、同じく妊娠中の方or妊娠を考えている方の参考になればな~と思い、つらつら書いてみます。
健康オタクな私が妊娠中の食事で気をつけていたこと
私はここ4年くらい、加工品を極力減らし、自然の形をしている食べ物(ホールフーズ)を食べるということをしてきました。その点では、妊娠してからも特に変わってません。
でも加工品食べない、砂糖食べない、小麦粉食べない、乳製品もあまり食べない、と言うと「一体何食べてんのあんた?!」と言われるんですよね^^;
基本は、
・野菜
・肉
・魚
・卵
・良質な油
・米
・果物
・ナッツ
・種類
です。
コンビニで買うものは5つしかない。
・チキン
・干し芋
・ゆで卵
・バナナ
・水それ以外は、私の人生には関係ない。
— yumiid@ヘルスコーチ (@you_me314) 2018年5月9日
その上で、妊娠中に意識してきたのはこんなことです。
1.血糖値の安定を心がけるのは基本中の基本
妊娠中に食欲がクレイジーになるのは、血糖値の乱れのせいもかなりあると身をもって実感しました。
この記事でニキビに悩まされていた時のことについて書きましたが、ほとんど治っていたとはいえ、おでこや顎にぷつぷつとできるときはありました。それが妊娠してから、胎盤から出るエストロゲンとプロゲステロンのおかげで、男性ホルモンのアンドロゲンの分泌がおさまったのか、お肌がつるっぴかり~ん!になりました。ひゃっほい!
それで調子に乗って、しばらく食べていなかった麺類やパンなどに手を出してみたんですね。が、やっぱり血糖値が乱れちゃったみたいで。そういうものを食べて、血糖値が急上昇して、インスリンが放出して、下がったタイミングでまた猛烈に食べたくなって。てな感じで妊娠初期はかなりの食欲に襲われました。
途中からこれではいかんと思い、糖質を減らし、付き合い以外では砂糖や小麦粉は徹底カット。ピープロテインも取り入れたりなんかして、たんぱく質の摂取量を増やしました。そしたらびっくり。食欲治まった(笑)。
だからよく妊娠中は食欲がすごくなる~、というのは、お腹が減ったタイミングで血糖値が跳ね上がるものを食べる⇒血糖値急降下する⇒また食べたくなる⇒血糖値上がるもの食べる⇒血糖値急降下する⇒また食べたくなる⇒・・・・という負のループも加担しているのかと。あとは栄養不足。
特に妊娠すると、赤ちゃんの成長や授乳に向けて脂肪を蓄えようと、インスリンの分泌が増えて、通常時より血糖値が高い状態にあるのだと、ある専門書で読みました。
それも食欲のクレイジネスに通じているのかなと思います。
また、これはホルモンの関係もありますが、妊娠初期は気分の上がり下がりも激しかったんですよね・・・「ナニコレ感情オサエラレナイ~!涙~!!」みたいな日もあって。それも、血糖値の乱れのせいもあったのかも、と今だからちょっと思います。なので次に妊娠する機会があれば、細心の注意を払いたいと思います(笑)。
とはいえ中の人も脂肪を付けていく必要があるし、授乳のためにはある程度脂肪を蓄えなきゃいけないので、全く糖質を抜くことはしませんでした。基本、野菜やたんぱく質を摂ってから、7分づき米&玄米ブレンドやサツマイモ、バナナといった炭水化物を摂っていました。1日150gを目安で、多くても200g以下。
まぁタンパク質からも糖新生でブドウ糖作れるんだけどね!←オタクか
▼血糖値コントロールについて詳しくはこちら
2.タンパク質の量を増やした
とある日の朝食
今までも体重×1gを意識してきましたが、赤ちゃんの骨や筋肉や血液や血管を作るのは糖質ではなくてたんぱく質!ということで気合入れて1日60~70gを目安にしています。
この記事にも書いていますが、厚生労働省は妊娠後期は1日75gという強気な量のたんぱく質を推奨しています。
でも正確に測るのはめんどいので、こぶしの大きさを目安にしていました。
「いかにもたんぱく源」を、毎日こぶし4~5個分。
例えば、朝ごはんにこぶし1個分、おやつにこぶし1個分、昼と夜はこぶし1.5個分といった感じで。
「いかにもたんぱく源」とは、卵、肉、魚、納豆など。
それにプラスしてピープロテインシェイクを飲んだり、プロテインおやつを作って食べたりしてました。
神経科学教授のリザ・エリオットさんの著書によると、妊娠中に余分に摂取すべきカロリーはたんぱく質で取るのが良いとのこと。(以下引用)
赤ちゃんの発育を最適にするために母親が余分に摂取しなければならないカロリーは、妊娠期間中は一日あたり300キロカロリー、授乳期間は500ないし600キロカロリーだ。余分なカロリーの多くは、脳の発達にとって特に重要なタンパク質で取るのがいい。妊娠中は一日あたり10ないし12グラム、授乳期間は12ないし15グラムのタンパク質を余分に摂取するといい。
▼たんぱく質の必要量については、こちらの記事を!
3.良質の脂質をしっかりとる
人間の脳の60パーセントは脂質でできているということをご存知ですか。もちろん、赤ちゃんの脳も脂質でできています。神経細胞のニューロンは脂質とたんぱく質からできているし、脳内の情報伝達に欠かせない髄鞘(ずいしょう)も80パーセントが脂質。
赤ちゃんの脳の形成というと葉酸葉酸といわれるけど、実は脂質が必要なことはあまり知られていないですよね。脂質にも良いものと悪いものがあるので、摂り方を間違えると百害あって一利なしだから、難しいんですが(脂質については後々詳しく記事を書く予定です)。
良質な脂質は、魚などに含まれるオメガ3系の油(DHA・EPA)、オリーブオイル、グラスフェッドバター、ココナッツオイル、MCTオイルあたりです。
DHAはサプリを飲んでいたんですけど、あんまり信頼できるメーカーのものが見つからないので、食事から摂るようにしました。鮭やイワシ、DHA強化卵など。グラスフェッドバターにもオメガ3は含まれているので、料理に使ったり、蒸し野菜に和えたり。
あと、毎日アボカド半分食べています。
脂質をある程度摂っておくと、食欲もいい感じに抑えられるので、そういう意味でも必須です。
4.野菜は引くほどたくさん食べる
とにかく毎日緑の野菜をドン引きされるほどたくさん食べています。主にサラダにしたり、蒸したりして、シンプルにオイル、酢、塩コショウ、ハーブを絡ませて食べます。
オイルはオリーブオイルやグラスフェッドバター、ココナッツオイルなど。
おかげで便秘知らずだし、緑の野菜はビタミン&ミネラルの宝庫。
妊婦に欠かせないとされる葉酸もたくさん含まれています。
よく買う緑の野菜は、ブロッコリー、小松菜、サニーレタス、水菜、ニラ、ほうれん草あたりです。
後はきゅうり、トマト、かぶ、大根、ネギ、生姜、ニンニク、キノコ類、海藻類です。
つわりにはマグネシウム、ビタミンB6も関連している
ちなみにつわりの原因は解明されていないと言われていますが、マウスの実験ではマグネシウムとビタミンB6を欠乏させると妊娠中毒症になるそうです。
妊娠中毒症は、たんぱく質の代謝異常が原因の一つとされています。
マグネシウムやビタミンB6は、たんぱく質代謝を助け、胃の筋肉のけいれんを予防してくれるので、つわりの改善になるのではと言われています。
私がつわりがなかったのも、マグネシウムが豊富なタネ類、海藻類、カカオや、ビタミンB6が豊富なアボカド、玄米、さつまいもなどを毎日食べていたのもあるのかな?と思ったりしています。
5.神経質になりすぎない&たまには楽しむことを忘れない
妊娠中に食べちゃいけないと言われているものってたくさんありますよね。生魚だったり深海魚だったり、カフェインだったり・・・。
でも妊婦として一番ためちゃいけないのはストレスだと思います。あまりに神経質に食事を管理しすぎて、ストレスをため込んだら、そっちのダメージの方が赤ちゃんにとって大きい。前述のリザ・エリオットさんの著書によると、妊娠中にストレスホルモンのコルチゾールやアドレナリンを出し過ぎると、赤ちゃんが落ちつきのない子に育ったりするリスクがあるのだとか。
ストイックに食事管理をしているように見えますが、付き合いの時にはケーキもスイーツも食べるし、たまにはコメダコーヒーでシロノワールを頼んだりもします(笑)。
でも、楽しむと決めたときは、罪悪感を感じずに100%楽しむこと!
「あーあれ食べちゃった、きっと症状出る」と思ってると何かしか出ます。プラセボ効果ってやつです。
だから食べるなら、「あーおいしかった、自分の体はちゃんと消化できるもん」と思って、感謝していただくようにしています。
最後に
てな感じで、いち健康極まりない妊婦の食生活をご紹介してみました!
妊娠中の食事については、本当に色々な情報があって混乱するところがあると思うのですが、私はネット上の中途半端な情報よりも、ドクターが書いた記事や専門書などを参考にするようにしていました。オタクなので、ふわっとした情報より、ちゃんとした研究と根拠に基づいた情報じゃないと信じられなくて(笑)。
お母さんが栄養不足だと、赤ちゃんも栄養不足になってしまいます。やはり妊娠中は、有り余るくらいの栄養を摂ることが大切だと思います。
また、妊娠を考えている方も、授かる前から食生活を改善しておくことが、健やかな妊娠生活への第一歩です。私は妊娠する3年前から、食生活を変えて体質改善しておいてよかった~と思っています。生理痛とかPMSとかひどいタチだったので、妊娠生活も厳しいものになることを危惧していたのですが、想像していたよりも楽させてもらいました。妊娠していることを忘れるくらい体調がいい日も^^
やっぱり中の人には、自分のポテンシャルを最大限に生かして、良い人生を送ってほしい。だから最高の細胞を作ってもらうために、母としてできることはしてきたつもりです(笑)。
そして母親になってもパワフルでいたいし、健康の面でも精神的な面でも、中の人の最高のお手本になりたいと思っています。最高のアウトプットのためには、良質な細胞が欠かせない。良質な細胞は、良い食事から作られます。食べ物は、空腹を満たすだけのただの手段じゃなくて、体を形作る「情報」なのですから。
でも、妊娠期間中つわりで全く食べられなかったという人もいらっしゃいます。つわりで体も動かないという方は、こんな情報を読んでも「そんなんできるかドアホーーー!」と思われるかもしれません。
でも、赤ちゃんはなんだかんだちゃんと育ってくれますからね。
つわりの方は無理せず、食べられる一口だけでも、できるだけ栄養価のあるものを選ぶようにしてみては。パンよりアボカド、白米よりブロッコリーです。
健康オタク的におすすめな妊娠中の食事に関しての本
ネットのふわっとした情報はうんざりという方に、ぜひ読んでほしい本です。
「有益な素晴らしい本。すべての親が読むべきだ」と帯に書いてありますが、700ページ近くあるかなり専門的な本です(笑)。でも、人間が出来上がるまでのミラクルが詳細に説明されていて、健康オタク的には目から鱗!妊娠中の食事や行動で気を付けるべきこと、科学的にみてなぜそうなのか、ということがきちんと語られていて、最高に面白いです。生前から生後18か月までの赤ちゃんの脳の発達についてがカバーされています。
赤ちゃんの脳と心で何が起こっているの?
リザ・エリオット (著)、小西 行郎 (監修)、福岡 洋一 (翻訳)
私は脊椎側弯症があって背骨がS字型に曲がっているので、妊娠・出産でいったいどんな影響が及ぶのか知りたくて手に取った本。手術なしの自然療法で脊椎側弯症を治療するケビン・ラウ博士。食事に関しては、原始時代の人が食べていたものを食べるべき(ancestral health)という考え方に基づいていて、脊椎側弯症以外の方でもかなり参考になる内容です。
脊椎側弯症の方のための、健康的な妊娠・出産完全ガイド
ケビン・ラウ博士
妊娠だけについてではないのですが、妊娠中の食事について知っておくべきことについても触れられています。サクッと読めて、食への考え方が変わる本です。
「食」を変えれば人生が変わる 病気にならない体を手に入れる食の改善法
山田豊文
ではでは、もっともっと健康に!
リザ・エリオット(2017). 赤ちゃんの脳と心で何が起こっているの?
山田豊文(2009). 「食」を変えれば人生が変わる 病気にならない体を手に入れる食の改善法
Department of Clinical Pharmacology, University of Bern. Increased concentrations of omega-3 fatty acids in milk and platelet rich plasma of grass-fed cows.
American Pregnancy Association. Roles Of Vitamin B In Pregnancy